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2021/05/19

【企業向け】役員を取り巻くリスク ~ 役員が負う義務と責任 ~

こんにちは!三井物産インシュアランスです!

時折ニュースで会社役員の訴訟事案が取り上げられておりますが、対岸の火事のように思っていたりしませんか?今や役員を取り巻くリスクは、日本の全ての会社に関係するリスクになっています。

今回の記事から全5回にわたって役員を取り巻くリスクについてお話ししていきたいと思います。

第一弾となる本記事では「役員が負う義務と責任」について解説します。義務や責任があるからこそ、それを果たせなかった時に訴訟に発展するため、まずは役員が負う義務と責任を知って頂きたいと思います。

なお、本記事では非常に平易に解説しています。細かい法律面のお話や訴訟事例等の記載はありませんが、予めご了承下さい。


目次

1)役員が負う義務の種類
2)役員が負う責任の種類
3)義務・責任を違反した場合
4)まとめ


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1)役員が負う義務の種類

早速ですが、まずは役員が負う義務についてみていきましょう。

① 善管注意義務(民法第400条)
  一般的に相当とみられる程度の注意を払って業務を行うこと

② 忠実義務(商法第254条三項)
  法令・定款・株主総会決議を順守して業務を行うこと

③ 競業避止義務(会社法第356条など)
  自分や第三者のために競業関係にある事業を行ったり、それらの会社への就職を禁止したりすること(行う場合は株主総会や取締役会の承認が必要)

④ 利益相反取引回避義務(会社法第356条など)
  利益相反取引(会社の利益と引き換えに自分や第三者が利益を得る取引)を回避する義務

⑤ 監視・監督義務(商法274条)
  自分以外の取締役を監視・監督する義務

かなり曖昧な記載になっていますが、上記のような義務があります。
義務があることはなんとなく理解していても、具体的な名称まで確り確認したのは初めてという方も結構いらっしゃるのではないでしょうか。

ちなみに、当然ですが違反した場合はそれにより発生した損害を賠償しなければなりません。


2)役員が負う責任の種類

次に役員が負う責任についてみていきましょう

① 一般不法行為責任(民法第709条)
  故意または過失によって他人の権利・利益を侵害した場合にその損害を賠償する責任

② 会社法上の特別責任
  役員が悪意または重大な過失によって他人に損害を与えた場合にそれを賠償する責任

一般不法行為責任については役員固有というわけではなく誰しもが有する責任であり、一方で会社法上の特別責任は役員固有の責任です。

義務同様に責任についても、違反した場合はそれによる損害を賠償する必要があります。

 

3)義務・責任を違反した場合

では、義務・責任を違反してしまった場合についてより具体的に考えていきましょう。

違反したことによって生じた損害を賠償すると言ってしまえばそれまでなのですが、賠償の形態はいくつかあります。当事者同士で解決出来ることもあれば訴訟まで発展するケースもあります。
金銭的にも実務的にも損害が大きいのは訴訟に発展するケースですので、訴訟の種類を確認してみましょう。

① 会社訴訟
  役員の業務に起因して損害が発生してしまった場合、株主からの要請に基づいて会社が役員に対して起こす訴訟のことです。

② 株主代表訴訟
  会社訴訟が進まない場合に、株主が一定の手続きを経て役員などに対して直接起こす訴訟のことです。

③ 第三者訴訟
  取引先や顧客などが役員の業務に起因して損害を受けたとして起こす訴訟のことです。
  会社を取り巻くステークホルダー全てが起こす可能性のある訴訟です。

④ 従業員からの訴訟
  その名の通り従業員からの訴訟のことです。
  現代では不当解雇・差別・セクハラ・パワハラなど多種多様な理由で従業員から訴えられる可能性があります。昨今の日本では職場環境や働き方の改善が盛んであり、従業員が意見を発することが出来る環境になってきました。その影響で従業員からの訴訟事案も増えてきています。

一口に訴訟といっても色々な種類があることがご理解頂けたと思います。外部や社内からいつ訴訟されてもおかしくないわけです。

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4) まとめ

まとめると、役員の義務や責任は曖昧な記載上にいくつも存在する一方で、訴訟はあらゆる角度あらゆる主体から起こされる状況だということです。

こうした状況に置かれている以上、役員は対策を講じておかざるを得ませんので、次回以降の記事では対策について解説していきたいと思います。


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